「ママ、明日学校行きたくないな……給食があるから」
夜寝る前や、朝の忙しい時間にこの言葉を聞くと、胸がギュッと締め付けられますよね。
本当は「好き嫌いしないで食べなさい!」って背中を押すべき? でも、こんなに辛そうなのに無理強いするのは違う気がする……。
親としてどう振る舞うのが正解なのか、頭の中で、いろんな不安がぐるぐるしますよね。
実はこれ、すごく多い悩み。
そして、ママが悪いわけでも、子どもがわがままなわけでもありません。
悩みすぎて胃が痛くなる気持ち、本当によくわかります。
今回は、保育士として、そして同じく「給食苦手っ子」を育てた3児の母として、「給食がつらい」と戦う親子へ送る処方箋を書きました。
栄養のことも、先生との付き合い方も、もっと「ゆるっと」考えて大丈夫ですよ。
なぜ「給食」がそんなに苦痛なのか?
まずは、お子さんが抱えている「言葉にできない辛さ」を分解してみましょう。給食が食べられない理由は、本当にさまざまです。 単なる「わがまま」や「好き嫌い」だけではありません。
1. 「時間」と「雰囲気」のプレッシャー
学校の給食時間は短いです。準備や片付けを含めると、実質15分〜20分で食べきらなければならないことも。 「早く食べなきゃ」「みんな待ってる」という焦りが、喉を通らなくさせます。
2. 完食指導のトラウマ
最近は減りましたが、まだ「完食ピカピカ」を良しとする風潮はあります。 「残すと作ってくれた人に悪いよ」という正論が、繊細な子にとっては重い十字架になってしまうんです。
3. 味覚や感覚の過敏さ
保育士目線でお話しすると、**「混ざった味が苦手」「冷めた油の匂いがダメ」「牛乳の匂いが無理」**匂いや食感、味に敏感な感覚過敏の子はとても多いです。これは努力でどうにかなるものではなく、生理的な拒否反応に近いもの。
その他にも、量が多い、独特の味、など理由はさまざまです。
これらは発達特性がある・ないに関係なく起こります。
「甘え」「好き嫌いが多いから」という単純な話ではありません。「食べない」のではなく「食べられない」のです。
ママたちの心の奥にある“言葉にできない気持ち”
悩んでいるママ達の、よく聞く本音を挙げます。
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「先生に迷惑な親だと思われたくない」
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「うちの子だけ特別扱いされるのが怖い」
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「給食を残す=悪いこと、と思ってしまう」
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「栄養のことを考えると夜も不安になる」
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「他の子は普通に食べてるのに…」
この気持ち、全部“子どもを思う気持ち”から出ています。
だからこそ、つらいんですよね。
家でできる「ゆるっと」栄養&メンタルフォロー
では、家庭でどうフォローすればいいか。 食と栄養の観点から、**「これだけやってればOK!」**というラインをお伝えします。
家は“栄養を取り戻す場所”でOK
給食を残して帰ってくると、「栄養失調になるんじゃ…」と不安になりますよね。
でも、大丈夫です。 栄養士さんの言葉を借りますが、**「栄養は1日、なんなら1週間単位で帳尻が合えば死なない」**です。
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朝ごはんをしっかり食べる(糖質+タンパク質)
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夕飯で野菜を少し多めにする
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土日で好きなものをたくさん食べる
栄養的にはこれで十分リカバリーできます。 「給食で牛乳飲まなかったから、家でヨーグルト食べようか!」くらいのノリでOK。
家での食事は「楽しさ」最優先に
帰宅後、つい言ってしまいがちなのが
「今日、給食どうだった?」
ここで大切なのは、食べた・食べないを評価しないこと。
❌「え、また残したの?」「給食、今日は頑張って食べた?」
⭕「そうだったんだね。教えてくれてありがとう」
⭕ 「おかえり!今日もお疲れ様。夕飯は〇〇ちゃんの好きな唐揚げだよ!」
“話しても怒られない”と感じると、
子どもは安心して学校の様子を教えてくれます。
給食の話は、向こうからしてくるまで聞かなくてOK。家がシェルターになっていれば、子どもはまた明日も頑張れます。
話してきたときは怒らず聞いてあげてみてくださいね。
学校で戦っている分、家では**「食事=怒られない安全な時間」**でいいんです。
「給食メニュー」を家で再現しなくていい
「給食が苦手=家で練習しなきゃ」と思いがちですが、これは逆効果になることも。
参考にすることはいいことですが、食べれない同じものがまたお家でも出ると辛いものです。トラウマになり余計に食べれなくなってしまう場合も・・・
でも少しづつでも食べれるようになってほしいという気持ちはもちろんわかります!
そんな時は、食感が苦手な子には切り方や形状、調理法を、味が苦手な子には味付けを変えてみてください。
ピーマン入っていたの?なんか食べれたんだけど(笑)きっかけで完全拒否がなくなることも
一口でも食べれたらほめてあげてくださいね。食べれなくても決して無理強いはしない事。
家でできる「ゆるっと」フォロー体験
とはいっても少しづつ食べれるようになったら、子どもも達成感や成功体験を持ち、給食が楽しい時間になってくるかもしれませんよね。
お家でできるフォローとしては、前提として必ず無理強いはしない事。
大丈夫、何とかなります(笑)
そのうえで、お家で少しづつ取り組んでみてください。
- 食べても食べなくても、1日3回規則正しく食卓に座る。
- 食事時間は30分を目安に「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつでメリハリをつける。
- お腹を空かせる。体を動かしたり、間食の量や時間を調節する。
- お買い物や、お手伝いをしてもらう(興味をもつ)
- 苦手食材にほんの少ーしづつ挑戦してみる。調理法を変えてみる。
お悩みの多い「牛乳」もこちらの記事に詳しく書いています。気になる方は覗いてみてくださいね。
悩めるママへ!先生への「角が立たない」伝え方
ここが一番のハードルですよね。 「モンペ(モンスターペアレント)と思われたくない」「先生の指導方針に口出ししていいのか」……。
でも、保育士として言わせてください。 先生も「知りたい」と思っています。
子どもが家で泣いていること、実は先生は気づいていない場合も多いのです。 「クレーム」ではなく**「相談(共有)」**として伝えれば、必ず協力してくれます。
「家での様子を具体的に伝えること」と「先生を頼りにしているスタンス」
「相談」という形
先生に伝えるとき、こんな言い方がおすすめです。
「給食のことで少し相談させてください。
家では食べられるものも、学校だと緊張してしまうようで…。
一度、学校での給食時間の様子を教えていただけると助かります。」
✔ 要望を押し付けない
✔ 家庭の考えを共有する
✔ 協力姿勢を見せる
これだけで、先生との関係はぐっとスムーズになります。
量を減らしてほしい
いつもお世話になっております。
実は最近、給食の時間がプレッシャーになっているようで、家で「学校に行きたくない」と泣いてしまう日が増えています。
親としては、まずは「楽しく学校に通うこと」を優先したいと考えています。
つきましては、しばらくの間、給食の量を少しだけ減らしていただくことは可能でしょうか?
先生のお力をお貸しいただければ幸いです。
主食やおかずなどは用意する際に量を減らしてもらうことは可能です。
でも食育の観点からも挑戦し、一口食べれたという成功体験も大切です。
先生や調理師さん達はどうやったら興味を持ってくれるか、食べれるようになるか一生懸命考えてくれていますよ。
伝えるタイミングは?
連絡帳でも良いですが、電話や放課後の立ち話のほうがニュアンスが伝わりやすいです。文字だとどうしてもキツく見えがちなので。
「先生、ちょっとご相談が……」と切り出せば、先生も聞く体制になってくれますよ。
まとめ:給食は「人生の一部」でしかない
「完食できました!」が評価されがちですが、
本当に大切なのは、
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給食の時間が苦痛じゃないこと
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学校が安心できる場所であること
無理に食べさせてしまうと、給食=怖い時間になってしまうこともあります。
大切なのは、給食を完食することよりも、「ママは私の辛さを分かってくれた」という安心感です。
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栄養は家で補えばOK!1週間単位で考えよう。
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家は「食の安全地帯」に。無理に聞かない、怒らない。
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先生には「相談」ベースで、家でのSOSを正直に伝えよう。
「給食、一口減らしてもらえたよ!」 そんな小さな成功体験から、少しずつ笑顔が戻ってきますように。
3児の母としても、保育士としても、頑張るママとパパを全力で応援しています! 今日もゆるっと、いきましょうね。
次にあなたがすること(Action Plan)
もし明日、お子さんが「行きたくない」と言ったら。 まずは**「そっか、嫌なんだね。教えてくれてありがとう」**と抱きしめてあげてください。
そして、連絡帳を開いて、上記のテンプレートを参考に**「一口減らし作戦」**を先生に相談してみましょう。 そのたった一つの行動が、お子さんの心を救う大きな一歩になりますよ!


